藤原氏とは名ばかりの末端貴族の兄妹がいた。
両親を亡くし乳母の実家に身を寄せてひっそりと暮らしていたが
鏡に映したように顔がそっくりな二人は
亡き父を偲びながら碁を打つことを楽しみとしている。
ある時、父の知り合いだったという男が二人を訪ねる。
父に恩があるという男は兄(=佐為)の後見を申し出る。
宮中に出仕した兄は囲碁の才能を認められ、
帝の囲碁指南役をすることに。
残された妹の元に男が訪れる。
強引に関係を結ばされて傷心の妹だったが
男と打った碁には兄との碁同様の喜びを覚える。
失着を指摘する妹に、兄以上の碁の才能があったことを驚く男。
ある日、帰宅した兄が突然の死を迎えた。
悲しみながらも死に疑問を持った妹は
自身が死んだことにして兄の身替わりに出仕し
真相を探ることを決意。髪を切って男装する。
妹の喪が明けて出仕した佐為(=妹)の変わり様を怪しむ周囲だが
昔以上に冴える碁に身内を失った悲しみによるものと理解している。
そして歳月が流れ、佐為(=妹)はもう一人の囲碁指南役に
勝負を挑まれる。
兄の死が、もう一人の指南役によるものと判ったものの、
秘密を暴かれ自身の身も汚されてしまい
妹は失意のうちに入水して命を断ってしまう。
佐為の後見だった男の元に妹の産んだ女児が残される。
千年の歳月が流れ、藤の名を持つ家系に子(=ヒカル)が生まれる。
元気に成長した子は、祖父の碁盤に美しい幽霊を見い出す。
幽霊は佐為と名乗ったが実はその妹であった。
兄の身替わり姿の妹は子に囲碁を教える。
囲碁が上達したヒカルは、ある男に碁の勝負を挑まれる。
乗り気ではないヒカルの変わりに佐為が相手をする。
男は自らの失着で妹に負けるのだが奇妙な既視感を覚える。
しかしそれが何であったか男が思い出せないでいるうちに
佐為と名乗る幽霊はヒカルの中から消えるのであった。
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